医和生会(いわきかい)の若手職員が学び合う場「若手ラボ」がこのほど開かれ、今年度の新卒職員も初めて参加しました。グループワークを通して、自分自身や部署での言葉遣いや態度などに問題はないか改めて確認。新卒職員は先輩の意見を聞いて経験の差を感じながらも、積極的に意見を出していました。
● 「小さな違和感を大事に」
若手ラボは今回で15回目で、6月21日に開催。新卒職員の谷江(小規模多機能型さらい)と草野(きらくデイサービス)が2〜7年目の先輩8人と一緒に参加。講師は事業推進課の皆川が務め、「小さな違和感を大事にする」をテーマに3班に分かれてグループワークに取り組みました。
● 自分がお客様だったら
最初は、お客様の立場から「ファミレス店員の不適切な言葉遣いや態度と、その理由」を考え、グループワーク。次々に思いつく参加者もいれば、全く思いつかない職員も。先輩職員が「〇〇だったらどう?」などヒントを与える姿もありました。話し合いではそれぞれが自分の意見を積極的に伝え、なごやかな笑い声も。各班の意見として、「敬語を使わない:家族でも友だちでもないのに馴れ馴れしい」「呼んでも来ない:接客の仕事を放棄しているように思う」「舌打ち:接客ができていない」「あいさつがない、無視:気分が悪くなる」といった声が聞かれました。
● サービスを提供する立場ではどうか
お客様という立場から不適切な接客を考えた後、皆川は「自分自身・自分の部署はどうですか?」と問いかけました。今度は、サービスを提供する側である介護職員の対応事例を読み、何が問題なのかグループで話し合いました。
<事例とそれぞれの意見>
①職員が認知症のご利用者様の頭をなで「ご飯食べてないじゃん」と声掛け
意見:敬語を使っていない。頭をなでて子ども扱いしている。自分の親がそんなことされたら嫌。
②立ち上がった認知症のご利用者様に「どこ行くの?こっち」と手招きし、『ここ!』といすを叩く
意見:敬語を使っていない。手招きではなく、そばで誘導するべき。いすを叩いて命令していて、威圧感がある。
③職員同士でご利用者様の口調を真似して大笑いしている
意見:ご利用者様を笑い者にするのがおかしい。関係ないご利用者様や職員も嫌な気持ちになる。悪口が聞こえたら悲しい気持ちになる。
皆川は「事例はフィクションであり、大げさに書いている」と説明した上で「その対応はどうなの?という“違和感”を大事にしてほしい」と強調。また、最初のグループワークで「敬語をつかわない」「呼んでも来ない」という店員の対応に全員が違和感を持ったことにも触れ、自分自身や部署で行っていないか振り返ってみてほしいとも伝えました。
● 馴れ馴れしい態度が普通になると…
皆川は「事例にあったようなご利用者様への馴れ馴れしい態度、下に見るような言動が普通になるとどうなるか?」と質問。参加者は挙手し「ご利用者様がいなくなる」「メディアに取り上げられる」「ご家族の信用、信頼を失う」「いいスタッフが辞めていく」と回答。最後に、新卒職員も手を挙げ「ご利用者様を下に見る気持ちが当たり前になって、エスカレートすると暴力や虐待につながる」と意見しました。ここで、皆川は「割れ窓理論」を紹介。割れ窓理論とは、割れた窓が放置されたままだと、それを見た人は「割ってもいいのかな」と罪悪感が薄れ、軽犯罪が起きやすくなり、やがて重大な犯罪にまでつながる可能性が高くなるというもの。皆川は、「敬語をつかわないことが当たり前になると、そこから命令口調になったり、虐待などに発展する可能性があると危機感を持ってほしい」と呼びかけました。「ご家族が見たらどう思うか、周りのご利用者様がどう思うか考えて」「小さな違和感を持ち続けてほしい」とメッセージを送りました。
<若手ラボ>
「第14回・人を育てらる職員になる」
「第13回・成長し続ける人になるには?」
「第12回・問題点を見つけて解決力を身に付ける」
「第11回・課題から悩みを見つけて行動へ」
「第10回・客観視して自分のクセを知ろう」
「第9回・リフレーミングに挑戦」
「第8回・人の育成を考える」
「第7回・成長の先を考える」
「第6回・仕事の目的を考える」
「若手ラボ、2年目へ」
「第5回・客観視を考える」
「第4回・失敗の分析を考える」
「第3回・言葉の力を考える」
「第2回・自信を考える」
「若手職員が学んで交流・医和生会の『若手ラボ』スタート」
<医和生会の若手職員教育サポート>
「医和生会(いわきかい)人事課の取り組み・若手職員の教育サポート」
<医和生会(いわきかい)の求人・採用情報>
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