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投稿:2024年01月26日

多職種連携・地域連携

1231. 低栄養が課題の支援事例 管理栄養士が共有・平在宅療養多職種連携の会

いわき市平地区の医療・介護・福祉関係者が情報交換する「平在宅療養多職種連携の会」がこのほど、オンライン上で開かれました。いわき市地域包括ケア推進課の管理栄養士が「高齢者の栄養・食事」をテーマに発表。低栄養が課題の支援事例を通し、改善策をアドバイスしました。

● 25人が聴講
医師、歯科医師、薬剤師、介護支援専門員(ケアマネジャー)、介護職員など25人が参加。1月18日に開かれました。発表者は管理栄養士が関わるいわき市の事業を説明。要支援者の生活の質の向上を目指して多職種連携で支援する「介護予防ケアマネジメント支援会議」や、低栄養状態や口腔機能の改善が必要な方に短期間で専門職が自宅訪問する「訪問型短期集中予防サービス」を紹介しました。

● 低栄養におちいる要因
高齢者が低栄養におちいる要因を「身体的要因」「精神的要因」「社会的要因」に分けての解説も。身体的要因では、そしゃく力や唾液の分泌が減ると食欲が落ちるといいました。味覚の障がいは多剤服用の副作用だったりし、薬が多くてお腹がいっぱいになるケースもあり、薬剤師の介入の重要性も指摘しました。「精神的要因」はストレスやうつなどで食欲不振になるなど。「社会的要因」は独居・高齢者のみ世帯、生活困窮などで十分な食事が取れないことも。運転免許を返納すると買い物に行きにくくなり、生鮮食品の購入頻度が減り食事が偏るとも語りました。

● 栄養を摂るコツ
支援会議での事例も紹介。慢性腎不全で食欲が低下している80代女性の例では、元々やせていて体重を落とせない上、薬剤師からは水分の摂取量と塩分の制限されている課題がありました。発表者は1日に必要な栄養や日本人の食事摂取の基準を紹介。「お腹いっぱいになるのと必要な栄養素が足りるのとは違う」「量は少なくてもなるべく色々な食事を取ってほしい」と注意。効率よく栄養を摂るため、1回の食事量を減らして間食も含め回数を増やしたり、水分が多く栄養価が低いおかゆでも卵や鮭フレーク、ホウレンソウなどを入れると彩りや栄養価も上がるアイデアも伝えました。

● タンパク質も大切
食事回数が少なく食間にコーヒーや少量のお菓子を食べる70代女性の例も紹介されました。その女性は体重がややあるが年齢やフレイル予防にも急激に体重を落とせず、食事回数が減ると基礎代謝が減り痩せにくくなる課題がありました。若い頃よりも意識してタンパク質を取る大切さを説き、タンパク質、糖質・脂質、ビタミン・ミネラルを摂取するための食材と量をアドバイスしました。

● みそ汁を減らして減塩
入院で4キロ体重が減り、みそ汁を1日3食摂る70代女性の例では、高血圧の心配を指摘し減塩のコツを紹介。みそ汁の具を多くする、みそ汁の回数を減らすといった改善策のほか、減塩し過ぎても食欲がわかないので酸味を利用した味付けの工夫や、減塩の調味料を使うアイデアも紹介しました。

● 現場での悩みを共有
発表後、減塩料理の意見を受けた発表者は、一般の顆粒だしは食塩が多く含まれるが食塩を足していない顆粒だしもあるとアドバイス。訪問介護ヘルパーは「現場では私たちが食べさせたい思いとご利用者様が食べたいものが乖離する。訪問看護師から勧められて準備しても改善につながらないこともある。発表で紹介されたホームページの資料も参考にして、ご利用者様が改善につながるような食事準備をしたい」と感想を述べました。

● コロナ感染で食欲不振に
新型コロナウイルスに感染して急に食欲不振になったご利用者様の支援に悩んでいる相談も出ました。「匂いや味が受け入れられなくなり食事が取れなくなった。病院から環境を変えれば食欲がわくのではと言われたがダメだった」と悩みを共有。発表者は、香りや味のするものが食べられなくなったがん治療患者向けの食事の工夫を紹介し、冷やして匂いがしないようにしたり、アイスクリームや栄養補助食品のアイスをおすすめしました。

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