医和生会(いわきかい)の若手職員が交流する「若手ラボ」がこのほど開かれ、「視座を知る」をテーマにグループワークをしました。参加者は「新卒」「3〜5年目」「管理者」のそれぞれの立場から物事をとらえ、視野を広げました。
● 立場や役割で考えも変わる
今回で22回目となる若手ラボは12月18日に開催しました。医和生会といわきの里の新入職員4人と5年目までの若手職員計7人が参加。事業推進課の皆川が講師を務めました。テーマでもある「視座」の意味をみんなで考えることからスタート。皆川から「視点」は見るポイント、「視野」は見る範囲、とそれぞれの意味を教わった上で、「視座」は「同じ出来事でも立場や役割が変わると見えるものや考えが変わること」と定義を確認しました。
聞き慣れない「視座」という言葉を、皆川は部活動を例に紹介。練習試合で負けた時、「新人選手」は「自分のミスが多かった」など自分中心に、「キャプテン」は「全体の連携がうまくいかなかった」などチーム中心に、「監督」は「課題を整理し明日から練習していこう」など長期的・全体の視点でとらえます。結果は同じでも、視座が変わると物事の捉え方が変わると解説しました。
● 「3〜5年目」「管理者」の視座
グループワークでは「視座の違い」を考える練習に挑戦。事例は「新卒職員が利用者様に『◯さん、まだ帰る時間じゃないし、寒いから中で待ってなよー!』と声を掛け、上司から厳しく注意を受けた」。「新卒」は「利用者様は自分のことを『孫のような存在だ』と言ってくれて喜んでいるのになぜ怒られるの?」と考えるとし、参加者は「3〜5年目」「管理者」のそれぞれの視座で物事を考えました。
1~2年目の職員は「3〜5年目」の視座を想像して「利用者様には敬語を使わないといけない」「口調がきついから直すべき」と回答。4~5年目の職員は「本人は気にしていなくても、不快な思いをする利用者様がいる」「正しい敬語の使い方を教える」と回答し、皆川は「利用者様には敬語を使うことは全員がわかっていたと思うが、4~5年目の職員の回答には『周囲』や『教える』という視点が入っていた」と視座の違いを解説。「管理者」の視座では、答えられない新卒職員もいる中、4~5年目の職員は「ご家族が聞いたら部署もしくは法人へのクレームに発展する可能性がある」「部署の接遇を改善するミーティングを開き、全員の意識を確認する」など全体を見る視点に気づいていました。
二つ目の事例は「新卒職員がイベントのために外部のボランティア団体と連絡調整を任された。その新卒職員は『私は夜勤が多いので、日中に連絡を取りやすい相談員が担当した方がいい』と言った」。参加者は同様にそれぞれの視座で考えました。「自分勝手」「わがまま」という意見も出る中、4~5年目の職員は「管理者はできると思って任せている。夜勤が多くても日勤もあるし、できる範囲でチャレンジしてほしい」と回答しました。
● 視座のトレーニングの勧め
皆川は「『ご利用者様にタメ口を使う』『自分が大変だから仕事を代わってもらう』という考えは自分中心で視座が低い」と説明し「まもなく先輩になるので、いつまでも新人の視座ではいられない」と強調。「なった時もない立場で考えることは難しく、最初からできなくて当たり前」と前置きした上で、「自分の2つ上の視座で物事を考えるトレーニングをしてほしい」といい、状況に応じて「身近な先輩ならどう考えるかを想像するようにしてほしい」とアドバイスしました。
<若手ラボ>
「第21回・苦手のコントロールを考える」
「第20回・目標の設定を考える」
「第19回・できるの意味を考える」
「第18回・『信頼とは何か』を考える」
「第17回・『意見を聞く』を学ぶ」
「若手職員が学んで交流・医和生会の『若手ラボ』スタート」
<医和生会の若手職員教育サポート>
「医和生会(いわきかい)人事課の取り組み・若手職員の教育サポート」
<医和生会(いわきかい)の求人・採用情報>
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