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2020年02月04日

地域講演

752. 「甲状腺」「食物アレルギー」を学ぶ・平在宅医療出前講座

いわき市医師会が主催する平在宅医療出前講座「いきいきと暮らしていくために」がこのほど、平地区の高久公民館で開かれました。医師が「甲状腺」「食物アレルギー」「わたしノート」について分かりやすく講話し、来場者約50人が耳を傾けました。

 

甲状腺について講話する二村先生

 

● 平地区で本年度2回目
市医師会の出前講座は平地区で本年度2回目。松村総合病院診療部長の医師・二村浩史先生(※1)と同病院外来看護師・蛭田博恵さんが「こんな症状も甲状腺の病気なの?」、福田小児科医院の医師・石井まり先生が「食物アレルギーについて」(※2)、当法人山内クリニックの山内俊明院長が「『わたしノート』について」、平地域包括支援センターの職員が「地域包括支援センターが皆さんに知っていただきたいこと」と、それぞれ題して登壇。1月25日に開催されました。

※1
「音楽ボランティアにも取り組む二村医師の紹介」 2019年6月17日投稿:https://iwakikai.jp/blog/1264/

※2
「石井医師が講話した市民フォーラム『食物アレルギーについて』」 2019年9月17日投稿:https://iwakikai.jp/blog/2109/

 

● 発育には欠かせない甲状腺
かわいらしいカエルのかぶり物を身に着けた二村先生と蛭田さんが登場すると、来場者から笑い声が上がって和やかに。二村先生は自己紹介後、カエルの格好の理由を踏まえ「おたまじゃくしから甲状腺を取るとカエルになれません」と説明。甲状腺は全身の新陳代謝を活発にするホルモンを作り、発育や成長に欠かせない大切な臓器だと語りました。ヨード(ヨウ素)を原料にして甲状腺でホルモンがつくられる過程を小麦やパン工場に例えて解説。ですがヨードを摂り過ぎると逆にホルモンをつくる機能が悪化するといい、ヨードを多く含むコンブの食べ過ぎに注意しました。

 

● こんなのも甲状腺の症状
二村先生は甲状腺の症状を実例で紹介。ほかの病院で「バセドウ病」(※3)と診断され薬を服用したら高熱やげりが発症した患者がいたといい、バセドウ病は薬の副作用が多く、「高熱」「げり」「動悸」に注意するよう呼び掛け。「橋本病」(※4)による粘液水腫の診断ポイントでは、「便秘」と「心不全」に加え「脱毛」していた患者の例を挙げて解説。「むくみ」「意識混濁」は「橋本病」の粘液水腫性昏睡の診断ポイントになると紹介しました。いわき市唯一の甲状腺専門医の二村先生は「『もしかして』と思ったら私のところに来てください。責任を持って診ます」と呼び掛けました。

※3
「バセドウ病」とは:甲状腺ホルモンを過剰に生産する病気です。http://www.j-endo.jp/modules/patient/index.php?content_id=40 (日本内分泌学会ホームページ)

※4
「橋本病」とは:甲状腺ホルモンが少なくなる病気です。http://www.j-endo.jp/modules/patient/index.php?content_id=41 (日本内分泌学会ホームページ)

 

「食物アレルギー」について講話する石井先生

 

● アレルギーを起こしやすい食品は?
石井先生は「食物アレルギー」を「体に無害の食べ物を異物と勘違いし過剰な免疫反応で症状が出ること」と説明しました。アレルギーを起こしやすい食品として多い順に、小児は卵、牛乳、小麦、大人は果物・野菜、小麦、甲殻類と紹介。食物アレルギーの症状では、じんましんや発赤といった「皮ふ症状」、咳などの「呼吸器症状」、腹痛や下痢などの「消化器症状」、意識喪失や顔色が悪くなる「ショック」の4例を列挙。3段階に分類した食物アレルギーの重症度と対応を説明しました(※5)。

※5 ↓「『ぜんそく予防のために 食物アレルギーを正しく知ろう』4ページ(独立行政法人環境再生保全機構)より」

見やすいpdfファイルをダウンロードできます:https://www.erca.go.jp/yobou/pamphlet/form/00/pdf/archives_28216.pdf

 

● 予防にはスキンケア
アレルギーになる原因について、かつてはアレルギーの食べ物を食べるからと考えられていましたが、実は湿疹のある皮膚から異物が侵入するためだと、石井先生は最近の研究結果を紹介しました。「小児向け」の予防策として、湿疹をつくらせないスキンケアと適度な日光浴をアドバイス。離乳食を生後5、6カ月から始めて、卵や乳、小麦などの摂取を遅らせないようにするのも大切とも。また食物アレルギーになってしまっても「食べない」ではなく、症状が出ない程度に慎重に少量ずつ食べ続けるのが望ましいと伝えました。

 

「わたしノート」について講話する当法人山内クリニックの山内俊明院長

 

山内院長は延命治療の意思を記すいわき市のノート「わたしの想いをつなぐノート(略称:わたしノート)※6」の書き方を説明。平地域包括支援センターの職員が、同センターの役割を紹介しました。

※6
「わたしノートの紹介記事」 2017年9月21日投稿:https://iwakikai.jp/blog/1329/

 

【在宅医療出前講座の記事】
「医和生会の岩井医師が『いわき市の救急医療事情』を講話」 2019年3月19日投稿:https://iwakikai.jp/blog/301/

「自身や子供の健康管理について」 2018年11月21日投稿:https://iwakikai.jp/blog/532/

「『足とロコモ』や『甲状腺』の話。二村医師の講話も」 2017年11月4日投稿:https://iwakikai.jp/blog/1210/